司馬遼太郎は、人の生き方、考え方の描写が色々考えさせられる。長曾我部元親の生涯を描いた小説。臆病でありながら、どう立ち振る舞い、交渉をすすめいく、年齢を重ねていくと
若きし志も変わっていく人間らしい描写が良かった。
・「いや、おれのやりかたのほうが、たれのやりかたよりも正しいのだ」(老い 始めた) 人がそういう言葉を吐いたとき、すでに老いているのだろう。
・夢と志をうしなったとき、年齢とはかかわりなく、別な人間にかわるのではないか。
男を成り立たせているのは夢と志なのだろう。
・一国を保ってゆくほどの器量人はあらゆる悪徳の素質だけはもっているべき、美徳より悪徳の方が、行動エネルギーになり、他の悪徳も見ぬけるようになる。
・腹中に三百の悪徳をしまった美徳を行じよ。それが大将の道だ。
・知恵とは臆病心から湧くものだ
「雲霧仁左衛門 池波正太郎」-28.29
悪党でありながら、頭領としてしたわれ組織を統制する
仁左衛門。
火付盗賊改方の長官、安倍式部のために、そして正義のために、働き組織。両方の組織がトップを慕い必死に働く。
組織対組織の知恵比べが面白い!
